CERAMICS & MATERIALS BUSINESS

セラミック・マテリアル事業

主要製品

●電子ペースト(電子ペースト、転写紙、画付原料) ●電子部品材料 ●セラミック原料
●セラミックス(厚膜回路基板、石膏、セラミックコア、多孔質セラミック部材、蛍光表示管及び同モジュール)


  • 転写紙
    転写紙
  • 電子部品用セラミック原料
    電子部品用セラミック原料
  • 石膏製品
    石膏製品
  • 電極用ペースト
    電極用ペースト
  • 蛍光表示管
    蛍光表示管
  • セラミックコア
    セラミックコア

2023年度の業績

電子ペーストおよび電子部品材料は、積層セラミックコンデンサ(MLCC)用材料の車載用が堅調に推移したことに加え、通信機器用の需要回復もあり、売上が増加しました。厚膜回路基板はセンサー用が堅調だったものの、一部製品の販売が終息して売上減少。石膏は微増でした。セラミックコアは交換需要、新規需要ともに回復し増加、蛍光表示管は国内・海外ともに堅調で、為替の影響もあり売上増となりました。セラミック原料は耐熱ガラス用が大きく減少しました。これらの結果、セラミック・マテリアル事業の売上高は466億47百万円(前期比5.2%減少)、営業利益は61億79百万円(前期比27.6%増加)となりました。

第12次中期経営計画の進捗

中期経営計画の立案時点と比較し、エネルギー・原材料・物流等の価格高騰、円安影響等の外部要因のマイナス面が増大しています。一方、一部の事業では円安影響で収益が好転しています。
電子ペーストは、引き続き材料費などの高騰による価格改定を進め、収益性の改善を図ります。また、事業の選択と集中を進め、製品のラインアップ拡大と新商品の開発を行っていきます。電子部品材料は、MLCCの需要増加に対応すべく生産能力増強と物流倉庫の整備を行いました。今後も市場の拡大に応じた設備投資と成長領域における新商品の開発を進めます。
その一方で、セラミックス事業は、産業基盤を支える商品が多く需要は底堅いものがあります。なかでもセラミックコアは、航空機エンジンや発電用ガスタービンのタービン翼を製造する上で欠かせない部材であり、2024年には経済産業省の経済安全保障上の重要品目に位置づけられるなど、私たちはいっそう重要な役割を果たすことになります。

成長戦略

既存事業の再構築と収益改善を図ることと並行し、成長領域への投資を進めていきます。現在は三好事業所と港工場で大規模な投資を行い、工場の再編と新工場の建設を進めています。この大きな目的は、ノリタケグループ全体で環境・エレクトロニクス・ウェルビーイングの成長領域に挑戦していくことです。第12次中期経営計画では、各事業、各製品分野で独自に蓄積してきた要素技術を活かして新規事業の創出にも取り組んでいます。従来の縦割りでの開発ではなく、複数の事業部に加えて研究開発センターと生産技術センターとも連携し、これまで培ってきた技術から新たな価値を生み出すことに挑戦しており、実際に事業部横断の開発テーマや他社様との協業がスタートしています。2024年度は構築した体制をさらに活かし、広げて、さまざまな新規商品を形にしていく段階に入っていくと見ています。
そして、3つの成長領域の中でも当事業部が特に注力しているエレクトロニクス分野は、今後も伸長していく市場であると認識しています。AI(人工知能)の普及にともないデータサーバは増加傾向で、車載向けもADAS(先進運転支援システム)やEV(電気自動車)が進展しています。そういった中で、半導体などのパワーデバイスは確実に需要が高まっています。当事業の主力製品であるMLCCはそれらに不可欠な部品ですので、この需要を確実に取り込み、当事業の成長に繋げ、それをノリタケグループのさらなる成長に繋げていきたいと考えています。

MESSAGE

「仕事はチームで行うもの」、チームビルディングに力を注ぎます。

セラミック・マテリアル事業本部長
加藤真示

2024年4月から、事業本部長としてセラミック・マテリアル事業を担当することになりました。一つひとつの事業は、言うまでもなく多くの方々との協働とご支援により今日があります。社会の変化が大きく価値観も多様化した今だからこそ、私たちは「共に汗をかき、共に働く」「チームワーク」という原点を大切にしたいと思います。ノリタケで働く一人ひとりがざっくばらんに意見を出し合える職場環境にあり、そして、方針や戦略を共有し、いかに皆が同じ方向を向いていけるのか。これを成し得たチームは想像を超える力を発揮することを私たちは知っています。そして、チームの力を最大限に引き出すのは、なかんずくリーダー・中心者の姿であると思います。
仕事の課題を解決するにあたって、こうしたらいいという画一的な方法などありません。現在のような変革期にはなおさらです。ですから、一人で悩み過ぎず、役職や立場の違いに関係なく助け合い、ワンチームで朗らかに乗り越えていきたいと思います。

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