Vol.1 加工精度と生産性
表紙、目次
ノリタケアカデミー[技術講座]
よくわかる砥石の構造（組織と集中度）
研削砥石の構造についてモデル図と研削データを交えて基礎からわかりやすく解説します。
ノリタケからの提案～注目の製品・技術～
難削材加工・高能率加工を可能とする均質構造ビトリファイド砥石
スーパーユニフォーム・ノンクロッティ
一般砥石（ビトリファイドボンド）
研削砥石を構成する砥粒がうまく分散しないで密集していると、密集部では大きな摩擦熱が生じてワークの変質や溶着が発生して砥石の寿命が低下します。
加工熱・溶着発生の抑止、砥石の形状維持性の向上を目的とし、砥粒分散性に着目し、均質構造ビトリファイド砥石“スーパーユニフォーム”、“ノンクロッティ”を開発しました。
工具費の低減と生産性向上を両立する“超”長寿命を実現
メガライフホイール
超砥粒ホイール（ビトリファイドボンド）
切れ味が良いと、砥石寿命が短くなる傾向があるなか、ノリタケは均質構造とボンドの高強度化に着目し、“切れ味”と“超”長寿命を両立させた“メガライフホイール”を開発しました。
優れた分散性による「研削焼け抑制」＋「長寿命」超多気孔構造でも長寿命
VPホイール
超砥粒ホイール（ビトリファイドボンド）
切れ味が必要となるケースが増えつつあるものの、寿命も軽視できません。
ノリタケでは、砥粒の分散性と多気孔構造の技術導入による良好な切れ味と、ホイール寿命を両立させた“VPホイール”を開発しました。
高い加工能率と加工表面粗さを両立させる新型研削工具
グリットエース
超砥粒ホイール（メタルボンド）
加工能率と加工精度の両立は生産現場における難しい課題の１つです。
工具に対して一般的には切れ味と寿命や加工精度が求められますが、両立させることは容易ではありません。
ノリタケでは固定観念にとらわれない新しい発想による独自の技術を取り入れ、切れ味と寿命や加工精度の両立を可能とする砥粒単層固着ホイール“グリットエース”を開発しました。
ノリタケの製品に悩み解決のヒントあり
こんな悩みにはこの製品
- 従来の一般A系砥石よりも良い砥石を使いたいができるだけコストを抑えたい
ライフキング
一般砥石（ビトリファイドボンド）
「一般A系砥粒最大のタフさを有するTA砥粒を用いた強み」
TA砥粒と砥粒の保持力に優れる専用ボンドを組み合わせることで、砥石の長寿命化を実現しながら、一般的な高寿命砥石で懸念されるドレス性にも優れる特長を兼ね備えた“ライフキング”を開発しました。
こんな悩みにはこの製品
- 切れ味不足によるドレス（目立て）作業を減らして生産性を向上させたい
- 削りにくい高硬度材、大型ワークの加工能率を向上させたい
フラッディ
一般砥石（レジノイドボンド）
「優れた切れ味によって生産性向上へ導く両頭平面研削用砥石」
生産性向上のご要望や高硬度・大型ワークでの切れ味不足に対応するため、特殊なボンド（結合剤）を開発しノリタケにおける両頭平面研削用砥石の中で最も優れた切れ味持続性を備える“フラッディ”が誕生しました。
こんな悩みにはこの製品
- 生産が忙しく加工能率を上げたい
- 生産性は維持したまま工具費用を抑えたい
- ワークの外観品位を向上させ不良の削減品質を向上させたい
CXEシリーズ
一般砥石（レジノイドボンド）
「高品質な鋼板の製造工程に欠かせないロール研削砥石」
圧延ロール研削砥石における高能率化や高寿命化などのご要望へ柔軟に対応するために、ノリタケでは新セラミック砥粒を採用し、最適な砥粒配合とボンドの選択が可能なレジロール砥石CXEシリーズを開発しました。
こんな悩みにはこの製品
- 耐用に優れるメタルホイールをレジンホイールのように簡単にツルーイング、ドレスを行って使用したい
MDLホイール
超砥粒ホイール（メタルボンド）
「ここまでツルーイング、ドレスが簡単なメタルホイールがかつてあっただろうか？」
超硬等の難削材の研削における高能率化対応と使いやすさ（ツルーイング、ドレス性）に対して、メタルホイールとレジンホイール双方の長所を併せ持つ“MDLホイール”を開発しました。
こんな悩みにはこの製品
- 天然単石ドレッサを使っているが、ドレス性能や寿命、修理回数がばらついて管理に困っている
Gシャープ
ドレッサ
「ドレッサの性能・寿命を安定化！『大粒』人造ダイヤモンドを用いた新ドレッサ 人造単石ドレッサ」
“Gシャープ”はサイズと形状が整った高品位の人造ダイヤモンドを採用し、研磨仕上げによる先端部形状の均一化によって研削砥石の切れ味を最大限に引き出します。
こんな悩みにはこの製品
- 材料が硬く加工出来ない
- 材料が硬く、加工時間がかかりエ具寿命が短くコストがかかる
- 材料が硬脆く加工すると割れてしまう
サファイア研削用メタルホイールMSG
超砥粒ホイール（メタルボンド）
「硬脆い材料を速く高精度に加工するには！！」
サファイアなど高硬度・高脆性材料の加工効率を上げる固定砥粒工具として、高能率で高精度・高寿命な加工が可能となり、ウェーハへの加工ダメージとチッピング率を低減するという市場要求を上回る性能を達成しました。
こんな悩みにはこの製品
- ステンレスコイルの研磨性能を向上させたい
レジンクロスA-XC70
研磨ベルト
「ステンレスの価値を高める高性能研磨ベルト」
ステンレスコイルの研磨用ベルトは目的に応じて研磨性（キズ除去性）重視や寿命重視または作業コスト重視に分類され、それぞれの要望に適した研磨ベルトの選択をご提案します。
こんな悩みにはこの製品
- 水溶性研削液の腐敗・異臭の発生
スーパーアルカリイオン水
「水溶性研削液の腐敗を防ぐ不思議な水」
スーパーアルカリイオン水は強アルカリ性（pH12.5）でありながら人や環境に無害な水です。
研削液の希釈水として使うことで、防腐剤などの薬品を使わず安全・安心に研削液のpHを高め、腐敗臭の原因であるバクテリアの繁殖を抑えることができます。
技術の芽
半固定砥粒研磨パッド“LHAパッド”と SiC単結晶の研磨
ノリタケが開発した半固定砥粒研磨パッド“ＬＨＡパッド”は、網目状樹脂に砥粒を挟み込んだ構造であり、砥粒がその場から大きく動かずに転がります。
この構造が遊離砥粒研磨の高い研磨能率と固定砥粒研磨の高平坦性というメリットを両立させます。
研削液へのマイクロ・ナノバブル技術の応用
加工分野においてマイクロ・ナノバブルを用いると、研削液の安定維持や、研削砥石などの工具寿命向上、加工面品位向上が可能との研究結果が報告されており、一部研削盤メーカーでは加工能率の大幅アップを達成した製品も実用化されています。
ノリタケでは、多孔質セラミックを用いたマイクロ・ナノバブル発生器の開発を行っており、研削砥石・研削液濾過装置と組み合わせて環境改善と加工性能向上の両立に取り組んでいます。
未来予想図
IoTにより変わりゆくものづくりの現場
研削工具および研削加工とIoTとの関わりおよびそれによってもたらされる期待効果について
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